自民党東京都連会長の下村博文・代議士の元公設秘書、平慶翔氏(29)が都民ファーストから出馬するからだ。サッカー日本代表・長友佑都氏と結婚した「アモーレ」こと女優・平愛梨の実弟でもある。
その平氏には“スキャンダル爆弾”が炸裂。『週刊新潮』(4月13日号)で下村氏の秘書時代に「カネがらみの不祥事」で事務所を解雇された疑惑が報じられたのだ(本人は否定)。
爆弾はこれだけではない。自民党は小池氏の周辺にターゲットを絞っている。
「小池知事にもっと近い人物にも、カネがらみの不祥事が取りざたされており、マスコミが取材に動いている。都議選前に記事が出るんじゃないか」と都連関係者は不敵な笑みを浮かべる。
都議選最大の争点である築地市場の豊洲移転問題では文字通りの「泥仕合」が演じられている。豊洲の土壌汚染で移転に慎重姿勢を取る小池知事に対し、自民党は逆に「築地の汚染」を追及。都議会で築地市場に出没するネズミの写真をパネルに掲げて衛生状態を問題にしたり、築地には戦後、進駐軍のクリーニング工場が置かれて敷地内で大量の有機溶剤「ソルベント」が使われていた可能性が強いとも指摘した。その後都は大型連休中に土壌調査を始めた。
「都民の台所」の場所を決めるのに、築地と豊洲の“どっちが汚いか”を争っているのだから、聞かされる方はげんなりである。
※週刊ポスト2017年5月26日号