“わかりやすくおいしい”ワインとは、果実味がはっきりしている、ほどよく甘いといったように、誰もが簡単に感じることができるおいしさのこと。
それは「新世界」(アメリカ、オーストラリア、日本などヨーロッパ以外の国)の、単一ぶどう品種のワインに多く、価格もリーズナブル(小売価格2000円未満)だ。一方の「旧世界」はフランスやイタリアのワインを指す。
しかし、新世界のワインだけを飲み続け、高級なフランスワインなど、複雑で繊細な「旧世界」のワインを知らないままでいるのはもったいない。
ワインが好きになり飲み続けていると、たいていの人がフランスワインへと行き着くものだ。ベストセラー『図解ワイン一年生』の著者であるソムリエの小久保尊氏がいう。
「誤解を恐れずにいえば、世界のすべてのワインは、フランスのどこかの地域のマネといってもいいくらいです」
だから、フランスワインを知っておけば、世界のワインがなんとなくわかった気になれる。そこで、フランスの主な産地のワインの特徴を挙げる。