◆哲学内、歴史も知らない
“ロシアゲート疑惑”は、驚くほどの広がりを見せている。トランプの娘婿のジャレッド・クシュナーは、2016年12月の政権移行のタイミングで、欧米の制裁対象になっているロシア政府系銀行の頭取と面会していた。ロシア駐米大使が面会を仲介したとされる。
大統領選でトランプの選対本部長を務めていたポール・マナフォートはウクライナの親ロシア派から75万ドルものカネを受け取った疑惑が取り沙汰されている。
大統領補佐官だったマイケル・フリンは駐米ロシア大使との近い関係が批判されて辞任に追い込まれたが、その後、ロシア系企業から5万ドル以上を受け取っていたことが明らかになった。
司法長官のジェフ・セッションズも大統領選挙中にロシア側と接触していたことが発覚した。
FBIは、これらを中心としたロシアのアメリカ大統領選への関与を洗っていた。その捜査の手が周辺へ迫り、焦ったトランプがコミーを解任したと見るのが自然だ。