今年の3歳にもダートで結果を出してくれた馬がいました。牡馬サンオークランドは2月の京都新馬戦ダート1800メートルで6番人気ながら1着、2走目は4着に敗れましたが、3走目の京都500万下では8番人気の低評価をひっくり返して1着でした。
牝馬のクイーンマンボは、ダノンプレシャスの半妹で、牧場からは芝で走らせたいというリクエストがありました。それで3月の小倉・芝1800メートルでデビューさせましたが14着。しかし2走目のダートでは直線で抜け出し、2着に3馬身差の勝利。昇級戦も同じようなレースぶりで圧勝したので、地方交流戦である園田の兵庫CS(GII)に挑戦して3着。今週川崎競馬場で行なわれる関東オークスに出走予定です。
いずれも「ダート血統」という判断ではなく、馬の状態や走り方を勘案してレースを選んだ結果です。
ダートだってチャンピオンズCやフェブラリーSがあり、地方交流重賞もたくさんあるとはいえ、やはりメジャーのGIはすべて芝です。最初から“ダート王”を目指すというのは馬主さんからすれば抵抗があるでしょう。1年に何頭も所有している大馬主さんならば、これはダート路線でとなるかもしれませんが、ほとんどの馬主さんは、やはりクラシックを夢見ます。
場内放送などで「柔らかな風にターフが揺れています」などとはいうが、「砂の上に心地よい風が吹いています」なんて聞いたことがない。「荒々しい日本海の波のような砂の上を~」なんていわない。