「特に難しいのが【5】と【6】です。平成を制定する際は中国、ベトナムなどかつての元号使用国で使われていないか、同じ名称の地名や企業名はないかなどを徹底してチェックした」
さらに、「平成の頭文字(H)は明治(M)、大正(T)、昭和(S)のどれとも被らず実務面も都合がよかった」(的場氏)という。新元号もこれらと被らない頭文字となる可能性が高い。
“条件”を踏まえたうえで、識者たちは次の元号をどのように予測するのか。
「昭和と平成に見られるのは『初出漢字』と『頻出漢字』を組み合わせるパターンです。この“法則”から予想されるのは、過去に最多の29回使われた『永』と初出の『感』を組み合わせた『感永(かんえい)』ではないか。“いまの平和な感性が永く続くように”との意味を込めています。また、大きな戦争がない喜びが永く続くようにとの願いを込めた『喜永(きえい)』もあり得そうです」(元号に詳しい東京大学特任教授の鈴木洋仁氏)
「永」のほかにも多く使われている漢字として、多いものから順に「天」(27回)、「元」(27回)、「治」(21回)、「應」(20回)がある。
国文学研究資料館の相田満准教授は「景星(けいせい)」と予想する。