それでもまだ、政権に媚びる大メディアもある。新聞各紙は一斉に安倍内閣の支持率急落を報じた。だが、「下げた後の支持率」には大きな開きがあった。
〈内閣支持10ポイント減36%〉(毎日)
〈安倍内閣支持率、41%に下落〉(朝日)
〈内閣支持率12ポイント減49%〉(読売)
毎日(36%)の支持率は政権の“危険水域”とされる30%台に突入し、朝日(41%)でもそれに近い数字が出たが、読売(49%)、日経(49%)はなお“政権安泰”とされる5割近い支持率を保っている。
まるで新聞社と政権との距離がそのまま反映されたような数字だが、各紙とも調査対象はコンピュータが無作為に選んだはずだ。なぜ、これほどの差が生じるのか。
実は、世論調査には、質問の際に支持率を上げる“マジックワード”がある。支持か不支持かをはっきり答えなかった人に、「どちらかと言えば?」と重ね聞きする手法だ。それを採用しているのが読売と日経の2紙である。