チャウシェスク政権時代のルーマニアと北朝鮮は同じ社会主義国家として気脈を通じ、ルーマニア人医師を招くことが多かった。ルーマニアの独裁政権崩壊後、北朝鮮の指導者層の治療はフランス人医師に引き継がれたとされている。
昨年秋には北朝鮮保健省1局出身で、中国・北京の北朝鮮代表部に在籍する幹部が脱北した。この人物は北京から金正恩の健康に役立つ医薬品や医療装備品を調達していたと語った。
高度な医療機器をこうした役人に調達させて烽火診療所まで運ばせ、欧州から医師を招いて診察を受けるのが金正恩の特別医療体制とみられる。
※SAPIO2017年8月号