同様の声は多数あり、みな「『富貴』だからこそふれあえた」と口を揃える。一般社団法人日本家族計画協会の「男女の生活と意識に関する調査」(2016年度)によれば、「1か月以上性的な接触がない」と答えた夫婦は47%。2組に1組の夫婦がセックスレスという深刻な現状が浮かび上がった。

 調査を開始した2004年の数字(31.9%)と比べるとおよそ1.5倍に激増している。 主な理由は「仕事の疲れ」「出産後なんとなく」と男女それぞれ違いがあるが、大げさではなく、『富貴』はこの現実を打開する場として機能している。

 前出・野本さんの話。

「うちのホテルには高齢者のお客様がよくいらっしゃいます。皆さんホントに仲がよさそうで、人生を楽しまれている感じがします。『この人とふたりだけのゆっくりした時間を過ごしたい』と願って来られるのだろうな、と思います。

 おふたりでテレビを見たり、お風呂に入ったり、周囲に気兼ねせず寄り添える時間が欲しいという気持ちは、誰もが持っているものだと思います。ただ、年齢を重ねたカップルのかたがたは、今はやりのホテルより、うちのような昔を思い出させるホテルが安心するのでしょう。若い頃はドキドキ感やワクワク感を求めていても、年を重ねるうちに自然と安らぎや穏やかさを求めるようになるものです。

 普段、ラブホテルにご縁のないかたに気兼ねなく利用していただけるのは、とても嬉しいことです」

 ラブホテルブームの黎明期から変わらぬ大切な価値観が、ここには存在していた。

撮影/辻村耕司

※女性セブン2017年7月20日号

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