ライフ

飲みかけペットボトル 夏場は車内放置で爆発する可能性も

夏場の飲みかけペットボトルは危険

 早くも猛暑日が続いているが、暑い夏場、食卓に出しっぱなしだったり、流しの下に置いている調味料は傷んでしまうことも…。冬とは全く違う夏場の食品保存の方法を解説する。

◆しょうゆ

「夏場のしょうゆは未開封でも変色し、風味が落ちる」と言うのは、食品安全教育研究所の代表・河岸宏和さん。

「しょうゆの色は、本来は赤色ですが、高温で黒く変色し、格段に風味が落ちます。未開封で空気に触れなくても、30℃で約4日、40℃だと約2日ほどで真っ黒になります。

 ラベルに書かれた賞味期限は、25℃で保存した場合のものなので、買いだめはしないこと。開封したら食卓に放置せず、冷蔵しましょう。

 また、高温の倉庫で保管したり、店の外に並んでいたりするしょうゆは、すでに劣化している可能性が高い。25℃以下で管理されている店で買った方がいいです」

 さらに、「生醤油は注意が必要」とフードコーディネーターの南恵子さんも言う。

「生醤油の場合、加熱殺菌したしょうゆより風味がある半面、産膜酵母という白い膜が張ることがあります。酵母なので人間の体に害があるものではありませんが、風味が落ちてしまいます。心配なら真空パックの生醤油が安心です。また、オーガニック商品は、保存料や殺菌剤があまり使われない分、変質しやすく、賞味期限が短い傾向がある。添加物は悪いことばかりではなく、安全を守る利点もあるのです」

◆油・みりん・マヨネーズなど

 基本的に、多少部屋が暑くても油は常温保存で問題ないが、酸化には注意したい。酸化した油を口にすると、胸やけや下痢をおこすことがある。

「油は空気に触れたり、光が当たったり、加熱すると酸化します。夏は直射日光が射し込みやすいので、戸棚にしまっておくか、薄い色のボトルならアルミホイルで包んで光が当たらないようにしておくといいです。蛍光灯や白熱灯の光でも酸化するので、注意が必要です」(南さん)

 酸化すると粘ったり、独特のにおいがしたりするので、気になったら、思い切って捨てよう。また、酸化しやすい油としにくい油があると南さんは指摘する。

「ヨウ素の含有量が多ければ多いほど酸化しやすいので、目安の1つにしてください。ごま油のヨウ素値は103~116、コーン油は111~131、大豆油は128~142。

 一方で、オリーブオイルは75~88と中間で、ココナッツオイルは7~11くらいなので酸化しにくい。揚げた油を再利用するときは、カスを必ず除き、ろ過した油を密閉するなどして、空気に当たらないよう気をつけ、早めに使い切ってください」

 また、マヨネーズやみりんは、使ったらすぐに冷蔵庫に。

「マヨネーズは食材に直接当たらないように使って、菌が入らないよう、口が汚れたらキッチンペーパーなどできれいに拭ってからしまうようにしましょう」(南さん)

◆牛乳やペットボトル

「夏場は、いったん口をつけた飲み物はその日中に飲み切るようにしてください。口の中の細菌が入って増殖します」と話すのは河岸さん。

「水よりもジュースなど糖分を含む飲料は特に危ない。牛乳も口をつけたら4時間以内に飲みきってください。飲みかけのペットボトル飲料を車内に放置しておくと、温度が上がり、細菌がガスを発生させ、爆発する可能性もあります」(河岸さん)

※女性セブン2017年8月3日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト