ライフ

医療や介護に大切な「わがまま」の実現をお手伝いすること

鎌田實医師が医療や介護について語る

 子どもへのしつけは、「わがまま」を我慢するよう覚えさせることも含まれている。そして、高齢者は人に迷惑をかけたくないと、極端に自分の「わがまま」を我慢する。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師が、医療や介護とは「わがまま」の実現をお手伝いすることだと考える理由はなぜか、について解説する。

 * * *
 今月初旬、『「わがまま」のつながり方』(中央法規出版)を上梓した。超高齢社会の切り札として期待される「地域包括ケア」について書いた本だ。

 団塊の世代がすべて後期高齢者となる2025年、必要な介護が受けられない「介護難民」が、全国で約43万人、首都圏ではその3割の約13万人発生すると予測されている。

 これに対応するには、特別養護老人ホームなどの施設介護の路線ではコストがかかりすぎる。そこで国は、介護が必要になっても安心して最後まで地域で暮らせるように、中学校区に一つの目安で「地域包括ケアシステム」をつくるようすすめている。

 膨れ上がる医療費や介護費を抑制したいという、国の下心は見え見えだ。ぼくは、そのお先棒を担ぐつもりはまったくない。だが、地域医療に取り組んできた立場から、医療や介護が「病院・施設」から「地域」へと出て、「暮らし」のなかに溶け込んでいくことは、一つのチャンスだと思っている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

高橋一生と飯豊まりえ
《17歳差ゴールイン》高橋一生、飯豊まりえが結婚 「結婚願望ない」説を乗り越えた“特別な関係”
NEWSポストセブン
西城秀樹さんの長男・木本慎之介がデビュー
《西城秀樹さん七回忌》長男・木本慎之介が歌手デビューに向けて本格始動 朝倉未来の芸能事務所に所属、公式YouTubeもスタート
女性セブン
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
女性セブン
有村架純と川口春奈
有村架純、目黒蓮主演の次期月9のヒロインに内定 『silent』で目黒の恋人役を好演した川口春奈と「同世代のライバル」対決か
女性セブン
芝田山親方
芝田山親方の“左遷”で「スイーツ親方の店」も閉店 国技館の売店を見れば「その時の相撲協会の権力構造がわかる」の声
NEWSポストセブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
離婚のNHK林田理沙アナ(34) バッサリショートの“断髪”で見せた「再出発」への決意
NEWSポストセブン
フジ生田竜聖アナ(HPより)、元妻・秋元優里元アナ
《再婚のフジ生田竜聖アナ》前妻・秋元優里元アナとの「現在の関係」 竹林報道の同局社員とニアミスの緊迫
NEWSポストセブン
小泉氏は石破氏に決起を促した
《恐れられる“純ちゃん”の政局勘》小泉純一郎氏、山崎拓氏ら自民重鎮OBの会合に石破茂氏が呼ばれた本当の理由
週刊ポスト
撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
大谷翔平(左/時事通信フォト)が伊藤園の「お〜いお茶」とグローバル契約を締結したと発表(右/伊藤園の公式サイトより)
《大谷翔平がスポンサー契約》「お〜いお茶」の段ボールが水原一平容疑者の自宅前にあった理由「水原は“大谷ブランド”を日常的に利用していた」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン