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2017.08.02 07:00  週刊ポスト

医療や介護に大切な「わがまま」の実現をお手伝いすること

 では、地域包括ケアシステムとは何か。一言でいうなら、「わがままをかなえるネットワーク」である。

 元気で若い世代の読者にはピンとこないかもしれないが、医療や介護とは、病気を治したり、食事介助や入浴介助をすることだけではない。その人が望むこと、つまり「わがまま」の実現をお手伝いすることがいちばん大切なところだ。

 認知症になっても、人に喜ばれる仕事をしたい。月に一回は、酒を飲みに行きたい。風俗に行きたい。車いすでも、自由に旅行を楽しみたい。最期は、自宅で苦痛なく眠るように逝きたい。だれにでも、そんな「わがまま」があるだろう。

 長野県岡谷市にある「ぐらんまんまカフェ」では、すぐ裏にある小規模多機能のデイサービスに来ている人たちが働いている。認知症の人も、アルコール依存症の人もいて、かっこいいユニフォームに身を包むと、気持ちも変わるのだろうか。楽しそうに客から注文をとったり、コーヒーを入れたりしている。包丁研ぎの名人という認知症の男性は、黙々と包丁を研いでいる。

 ぼくも、このカフェを訪ねたが、働いている人たちがいきいきしていて気持ちがよかった。人は、だれかの役に立っているということで、元気になれるのだ。

 また、「最低限の性の健康と権利」に注目し、障害者への性支援組織を立ち上げた人もいる。一般社団法人ホワイトハンズ代表の坂爪真吾さんだ。この男、東大出のエリート。こういう人、大好き。介助者が施設の個室などにいって、射精を介助する。高齢者を対象に、ヌードデッサン会を定期的に開いたりもしている。

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