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【泣ける怪談】身代わりになった猫と呪いの道具になった狐

猫は飼い主を救い狐は呪いの手先に…

「すべての霊が人を恨み、災いをもたらせようとするわけではありません。無垢な魂は時として、私たちの悲しみを癒してくれるのです」とは、女性セブンで『あなたの運勢WEEKLY』を担当する流光七奈さん。

「犬や猫といったペットは、大切にしてくれた飼い主に無垢な愛情を持ち、死んでからもなお、飼い主を守ろうとするケースが多いんです」(流光さん)

 流光さん自身が、愛猫に助けられたというエピソードを明かす。

 * * *
 私の夫ががんにかかった時のことです。肺に影が見つかり、家族で落胆していた時、飼っていた愛猫がフッといなくなったんです。

 その数日後、夫が就寝中、愛猫の霊体が夫の体の上を飛び回り、ボロボロになっていく姿を見ました。もしやと思い、翌日すぐに再検査したところ、夫の肺の影が消えていたのです。

 猫は夫の病魔と闘い、悪いものを引き受けて命を落としたのだと思います。ペットが飼い主の身代わりになるというのはよくあることなんです。飼い主の病気や事故を察知し、それを食い止め、命を落としてしまう。人と生きる動物たちは、受けた愛情を純粋に受け止めてくれる尊い存在なんです。

――その一方、悪意のある霊能力者のもとで“呪いの道具”として使われるケースもあるという。除霊師である伽羅(きゃら)さんの元には、そういう哀れな動物霊の相談も多い。伽羅さんが、ある一例を紹介する。

 * * *
「最近訳もなく、屋上や駅のホームから飛び降りようとしてしまうんです」。そう相談してきたのは30代の女性でした。それまでつきあっていた男性と別れてから、凶事が続くのだとか。早速彼女に会ってみると、彼女には、3匹の“野狐(やこ)”がとり憑いていました。

 野狐とは狐の霊。霊力の強い人間が特殊な方法で野狐を自分の使役として意のままに命令し、憎い相手や恨みのある人間を不幸にさせるのです。これは古来行われている動物霊を使った呪いの方法で、今でもそういった霊を使って“人を呪う人”は確かにいるのです。

 野狐で彼女を呪っていたのは、元カレだとわかりました。私は、恨みの念を相手の男性に返すと同時に、自分たちを虐る主から解放されたいと訴える野狐たちを天に帰しました。

 呪いは何倍にもなって相手に返ります。元カレがどうなったかはわかりませんが、ただでは済まないでしょう。

※女性セブン2017年9月14日号

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