“簡単でおいしい”がモットーのアウトドア料理。手抜きができて、失敗が少なく、なおかつ見た目が豪華ということで、アウトドアのテクニックを普段の料理に活用することもできるのだ。
後片付けに関するテクニックもそのひとつ。野外での料理は、風雨など自然環境の変化にも対応しなければならないので、「素早く準備、素早く撤収」が基本。そこで、後片付けを手際よく行うために、調理の際にひと工夫を加えることが多く、そのテクニックが主婦の助けになること請け合いだ。
◆まな板を数枚用意する
たとえば、牛乳やジュースなどの紙パックは捨てずにまな板に利用。数枚用意しておくと、肉、魚など食材ごとに使えて便利だ。調理のたびにまな板を洗う必要がなくなり料理時間も短縮できる。大小、用意したい。
◆汚れはペーパーで拭き取る
食後、自分が使った食器の汚れをキッチンペーパーや布巾で拭き取る。ほんのちょっと拭くだけでも、食器洗いがかなり楽に。とくに子供は自分で拭き取る習慣をつけると、食事を残さなくなる事例も。自分のことは自分で。この野外教育を台所にも応用したい。
◆ラップを活用する
天ぷらや唐揚げなどの粉を混ぜるときには、ボウルにラップを敷いてその上で混ぜる。粉ものはいったん乾くと、食器にこびりついて、漬け置き洗いしないとなかなか汚れが落ちない。そこで洗う手間を省くためにラップを利用。アウトドアではプロの料理人も行う定番調理法の1つだ。
◆残った食材を捨てずに使う
自然に優しく…がモットーのアウトドア料理。ゴミを出さないエコ料理は基本中の基本。残った食材も捨てずにすべて使う。例えば子供が食べ残して湿気ってしまったお菓子。エビ煎や醤油煎餅などは立派なスープのだしになる。エビ煎はとろみが出て上質だ。他にもお父さんが残した酒のつまみのするめいかは、インスタントラーメンに入れると高級料亭の味に。いろいろと余り物で試してみると楽しい。
◆パーティー片付け後はシステマチックに
キャンプなどアウトドアレクリエーションが盛んなアメリカやヨーロッパでは、料理や後片付けがシステマチック。とくにアウトドアツアーやパーティーなど、大人数のときは徹底したセルフ・クリーンアップを実施している。
基本は「自分のことは自分でやる」。食器洗いも数種類のバケツ(洗剤入り、洗い用の水など)が用意され、図のような流れ作業で自分で行う。とくに子供の自主性を培うサマーキャンプなどで好評だ。日本でも、家族みんなで習慣づけてみてはいかがだろうか。
※女性セブン2017年9月21日号