狭心症の発作がある人は血管を拡張する作用のある「ニトロール」が必須だと高田医師が続ける。

「いわゆるニトログリセリンです。狭心症の発作や痛みが出たらすぐ飲まないと命の危険もあります」

◆対症療法に使える市販薬

 予防医学を専門とする新潟大学名誉教授の岡田正彦医師(内科)は「飲むべき薬と飲まないほうが良い薬の間には線引きがある」と主張する。

「高血圧や糖尿病は、薬を飲んで数値を改善しても寿命が延びるかどうかはいまだにわかっていない。私は、高血圧や高コレステロールといった“検査値が高いだけの状態”は、薬で数字を抑え込むのではなく、生活習慣を見直して治すべきだと考えています」

 その前提を踏まえて岡田氏が選んだのは、差し迫った苦痛や症状を緩和する薬が中心だ。それには、処方薬よりも市販薬のほうが効果的だという。

「鎮痛解熱薬『タイレノール』や総合胃腸薬『パンシロントリム』、便秘薬『コーラックハーブ』や『ビオフェルミン止瀉薬』はいずれも市販薬ですが、配合されている成分からみて比較的副作用が少なく、効果も期待できます」(岡田医師)

 もうひとつ、岡田医師が推薦するのが“のど飴”だ。

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