国内

反抗期ない子は成功しやすく犯罪率少ない、そして東大生は親孝行

精神科医の和田秀樹先生と“名物教育ママ”佐藤亮子さん

 東大の合否を分ける壁は、「5才までの幼児教育」にあった――新刊著書『「東大に入る子」は5歳で決まる』でそう説いた精神科医の和田秀樹先生が、子供4人を全員東大理IIIに現役合格させた“名物教育ママ”佐藤亮子さんと対談した。2人はまず、幼児期の詰め込み教育の重要生を伝えることに加え、情操教育が学習意欲を奪っている現状を非難。続けて、「ガリ勉=人間性に問題あり」という通説に反論した。

佐藤:人間性と結びつけて東大受験に反対する人も多いですよね。「小さな頃から勉強ばかりさせた結果、偏差値至上主義になり、人を見下すようになる」という。確かに東大にギリギリ入る層は、「東大生である自分」がアイデンティティーになり、選民意識を持っている人は多い。なにかと「東大です」と自分から言う人たちですね(笑い)。

 でも東大生もピンキリで、上位の学生ほど「教授がダメだ」とか、学校の問題点に気づき、偉ぶらず、自分で自分をより高めようとする。理IIIの学生ほど、あまり学歴をひけらかさない気がします。

和田:東大に入ることが目標ではなく手段だと理解している学生は、謙虚ですよ。これも、幼少期に親がどれだけ向上心や探究心を持たせたか、という点にかかっている。

佐藤:うちの子も地元で大学名を聞かれても“関東の方です”としか言わない(笑い)。

和田:突っ込んだことを言えば、医学部は人間性うんぬん以前に、偏差値の高い人間が入らなければいけません。勉強ができる人というのはミスが少ない人でもあるからです。受験でケアレスミスが命取りであるのと同じように、医学の世界はミスが許されません。

 人間性のいいお医者さんに診てほしい、という人がいますが、じゃあ勉強ができてミスの少ない医者と、勉強がダメでミスも多いけど人間性の素晴らしい医者のどちらを選びますか?という話。後者を選ぶ覚悟もないくせに、勉学より人間性などと言わないでほしい。

佐藤:本当にそう思います(笑い)。そもそも小さい頃から母親と一緒に勉強を頑張った子供って、人間的にも曲がらないと思います。うちの子は全員、反抗期という反抗期もありませんでしたから。灘に入る子って、母親とタッグを組んで努力した子が多いから、親への感謝が大きいんです。得てしてみんな母親にはやさしいし、いい子が多い。

関連キーワード

関連記事

トピックス

サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
香港の魔窟・九龍城砦のリアルな実態とは…?
《香港の魔窟・九龍城砦に住んだ日本人》アヘン密売、老いた売春婦、違法賭博…無法地帯の“ヤバい実態”とは「でも医療は充実、“ブラックジャック”がいっぱいいた」
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン