ドラフト1位の重複指名が確実視される早稲田実業の清宮幸太郎(18)。どこのチームも欲しいであろう逸材だが、横浜ファンのやくみつる氏は複雑な心境を語る。
「今の横浜はファーストがロペスで固まっている(打率.305、29本塁打、103打点。9月27日時点)。清宮君はもちろん欲しいですが、彼にとっては1番望ましくない球団でしょうから、清宮ファンの立場としては悩ましい」
やく氏と同様に、広島OBの安仁屋宗八氏、西武OBの山崎裕之氏、イチローを育てたオリックスの元打撃コーチ・河村健一郎氏、同じくオリックスの元投手コーチ・米田哲也氏らは、いずれも「ウチのチーム事情ではもっと先に補強すべきところがある」と答えたが、清宮のポテンシャルは認めていた。
元ヤクルトスカウト・片岡宏雄氏からは、「いっそのこと」とこんな提案も。
「本音ではどの球団も清宮が欲しい。ならば下手な駆け引きをせずに、12球団すべてが指名してしまえばいい。くじを引き当てた球団は儲けもので、残りの11球団はもう一度ゼロベースで仕切り直しができるからね」
そんな仰天プランが真剣に語られてしまうほどの逸材なのである。
※週刊ポスト2017年10月13・20日号