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自覚症状乏しい「味覚障害」を自分で簡単にチェックする方法

「かけすぎ」に注意

 味に鈍感になる“症状”が気付かないうちに進行すると、重篤な病気につながるリスクがある。それが「味覚障害」の恐怖だ。

 味覚障害の原因として最も多いとされるのが、「薬物性味覚障害」だ。厚労省が平成23年に作成した「重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬物性味覚障害」によれば、味覚障害のなかでも薬物性と考えられるものは21.7%で最も多い。

 対応マニュアルでは、そうした副作用リスクのある薬剤として、降圧薬、消化性潰瘍治療薬、抗うつ薬、抗菌薬、抗がん薬などが挙げられている。さらに同マニュアルは〈亜鉛キレート作用(亜鉛の吸収を抑制する作用)のある薬や唾液分泌をおさえる薬に味覚障害が起こりやすいと考えられています〉と警告している。

 亜鉛の欠乏や、薬剤の副作用以外にも、原因はある。味覚障害の診療を行なっている中川駅前歯科クリニックの二宮威重院長はこう話す。

「中耳炎や顔面神経麻痺、脳血管病変などが味を伝える神経に障害を与えたり、歯の金属の詰め物が原因で発症することもあります。

 中高年に多い生活習慣病が影響するケースもあり、糖尿病では合併症で神経障害を発症することによって味覚が鈍くなったり、高血圧だと塩味を感じにくくなったりする。腎臓病だとタンパク尿が出る際に、亜鉛も放出してしまうといったこともあります」

 加齢により食欲が減退することで症状が呼び起こされることもあるという。

「厚労省も高齢者の約3割が栄養不足だと指摘していますが、年を取ってあまり食べなければ栄養は不足し、味を感じるのに必要な亜鉛の摂取も減る。そこから味覚障害が進むことがあります」(同前)

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