中国では街の掃除を終えた清掃員に毎朝、無料でうどんを提供しているうどん店のオーナーがいるかと思えば、かたや女性作業員の運転する清掃車が道をふさぎ、自分の車が通れないと文句を言って、清掃員を殴打し入院させる大学教授もおり、その対照的な対応がネット上で大きな話題になっている。中国紙「華声報」などが報じた。
このうどん店は中国内陸部・貴州省遵義市の中心部に位置する「恋する豆腐うどんレストラン」という屋号の店。
清掃員に無料のうどんを振る舞うようになったのは、2年ほど前、老齢の女性清掃員が朝ごはんを食べに来たが、わずか1元(約17円)の代金を持っていなかったので、無料にしたことからだ。
翌日の朝、この女性清掃員は代金をもって、うどんを食べに来たが、店主は代金を受け取らず、ご馳走したことで、市内の清掃員に仕事の後、朝食としてうどんを無料で奉仕することに決めたという。それから、ずっと無料でうどんを振る舞っており、すでに2万食にも達している。
店主は毎朝、拡声器で、「街をきれいにしてくれる清掃員はすべてただです」と呼びかけている。店主は「ただでは儲けにはならないのでは?」とのメディアの取材に対して、「これが評判になって、他のお客さんが来てくれているから、かえって儲かるくらいだ」と答えているという。
この店長とは逆に、やはり中国内陸部の陝西省西安市内に住む陝西科学技術大学教授は10月初旬、車で大学に通勤する際、道路を清掃車がふさいでいたため、清掃作業を行っていた女性作業員(40)に対して、「早く車をどけろ。学校に間に合わないだろうが」などと罵声を浴びせた。