そんな事態が近く起こりうるとはなかなか想像できないが、世界を見渡すと冷夏の日本とは対照的に、酷暑に見舞われた地域が確かに多く存在する。
6月末、イラン南西部では観測史上最高気温の53.7度、アメリカ・カリフォルニア州でも51.7度を記録。同州では10月に入っても例年の同月の平均最高気温を15度も上回る40度オーバーの日(24日)があるなど異常な猛暑が続いている。8月には南欧を中心に世界各地で40度超えが続出した。
「世界的に異常気象が広がるのもミニ氷河期の特徴です。今夏のアメリカはハリケーンに相次いで襲われましたが、これも関連している可能性がある」(前出・戎崎氏)
◆北海道が「シベリア」に!?
世界にも氷河期到来を警告する専門家は数多くいる。英国ノーザンブリア大学のバレンティーナ・ザーコバ教授は、2015年7月に「2030年、世界は氷河期に突入する」という説を発表。モスクワ国立総合大学のヘレン・ポポヴァ博士、NASA(米航空宇宙局)の元コンサルタント、ジョン・ケイシー氏らも同意見を唱えている。
地球の寒冷化には太陽の活動低下が影響しているとされる。ザーコバ教授の研究によれば、約11年周期で増減の波を繰り返す黒点数がピーク時より少なくなるなど、太陽活動の低下が確認されているという。