国際情報

中国の対日工作機関 河野外相と翁長知事に伸ばした魔の手

触手が伸びる(写真は河野外相) AP/AFLO

 永田町が政局に揺れ、国全体が北朝鮮のミサイルに緊張感を高めるなか、沖縄県・那覇を訪ねる謎の一行がいた。その名は中国国際友好連絡会(友連会)。表向きは日中友好を謳う。だが、実態は対日工作活動の一翼を担っているとされる。

 9月4日、北京からやってきた友連会の一行4名が、沖縄県庁6階の応接室に翁長雄志知事を訪ねた。今回、訪日団長を務めた辛旗副会長は翁長知事に要請した。

「ぜひ北京を訪れてほしい。私の大学の同級生が故宮博物院の館長ですので、招待したいと思っています。また、私の娘も学芸員です。彼女は、昨年沖縄を訪れて、琉球王朝を研究しているので交流したい」

 だが、友連会のいう「交流」の本当の狙いは、沖縄と日本本土との間に楔を打つことにある。基地問題を背景に沖縄では日本政府への不満が高まっているが、友連会の中にそうした気運を利用しようという動きがある。事実、2012年8月、中国の友連会と「交流」していた日本の日中友好団体である、沖縄・中国友好協会が主催したセミナーでの議論をもとにまとめられた文書には、尖閣領有権問題の処方箋として、短期的に「領有権の棚上げ」を行い、その上で「政府と沖縄との間で、尖閣の土地の賃貸借契約を締結」し、沖縄に「尖閣の管理を委託」することを目指す、といった内容が書かれていた。

 このセミナーが講師として招いたのは、清華大学の劉江永教授。中国きっての日中関係の研究者として知られ、友連会の理事でもあった──。ジャーナリストの竹中明洋氏がレポートする。

 * * *
 友連会の活動は沖縄だけにとどまらない。今年9月、前述の沖縄訪問後、東京に移動し、自衛隊の将官クラスOBからなる「中国政経懇談会(中政懇)」のメンバーと昼食を共にした。

 中政懇とは、日中国交正常化から4年後の1976年に中国側の要望で設立された団体だ。毎年6月に友連会の招きで将官OBのメンバーらが北京を訪問し、中国の退役軍人らとのフォーラムを重ねてきた。

関連記事

トピックス

不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《スクショがない…》田中圭と永野芽郁、不倫の“決定的証拠”となるはずのLINE画像が公開されない理由
NEWSポストセブン
多忙の中、子育てに向き合っている城島
《幸せ姿》TOKIO城島茂(54)が街中で見せたリーダーでも社長でもない“パパとしての顔”と、自宅で「嫁」「姑」と立ち向かう“困難”
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
女性アイドルグループ・道玄坂69
女性アイドルグループ「道玄坂69」がメンバーの性被害を告発 “薬物のようなものを使用”加害者とされる有名ナンパ師が反論
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン
当時のスイカ頭とテンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《“テンテン”のイメージが強すぎて…》キョンシー映画『幽幻道士』で一世風靡した天才子役の苦悩、女優復帰に立ちはだかった“かつての自分”と決別した理由「テンテン改名に未練はありません」
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
1970~1990年代にかけてワイドショーで活躍した東海林さんは、御年90歳
《主人じゃなかったら“リポーターの東海林のり子”はいなかった》7年前に看取った夫「定年後に患ったアルコール依存症の闘病生活」子どものお弁当作りや家事を支えてくれて
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン