「子供が先生に叱られたり、友達とけんかしたりした時に、『あなたが悪いんでしょ』と説教してしまうと、子供は親に何も話さなくなる。そうなると、ほかに聞いてくれる人を探すようになり、最悪、夜の街やスマホの出会い系サイトにはまってしまいます。そういうところの住人は、絶対に共感して話を聞いてくれるからです。

 防ぐためには、『叱られちゃったんだ。嫌だったね』とまずは共感し、気持ちをわかってあげること。すると子供は親に話しやすくなり、親の意見にも耳を貸すようになります。子供との距離を感じているお母さんは、それに気づいた時点で共感することを最優先してください」

 共感することと同時に、子供の友達を知ろうと努力することも大事だ。

「子供の友達を知るための絶好の機会は、授業参観です。友達の名前や顔だけでなく親のことまで知ることができる。注目すべきは、授業中よりも掃除の時間や休み時間など、子供たちの“素”が見える時間帯です」(親野さん)

 親もネットの特性を理解し、子供に伝えることも重要だ。子供たちのネット事情に詳しいIT企業「グリー」社会貢献チームの小木曽健さんが言う。

「SNSに何かを書き込むということは、不特定多数の人間にメッセージを送っているのと一緒。今では書き手の身元もすぐに特定される。例えるならば、通行人の誰もが見られる自宅の玄関に、大きな張り紙を張っているのと同じです。そこに“死にたい”と書いてあれば、怪しい人間が集まってくるのは当然でしょう。ネットの本質とリスクを早いうちから親が教えることが必要です」

 SNSが普及し、顔の見えない友達とのコミュニケーションが普通になりつつある現代だからこそ、親子は膝と膝をつき合わせて会話を積み重ねる必要があるのだ。

※女性セブン2017年12月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン