“カスハラ容疑者”にされたと憤る声は相次ぐ。レストランでは、「おしぼりをポイッとテーブルに投げるように置いたバイト店員に“失礼だ!”と怒鳴ったら“他のお客様もいるのでお静かに”と迷惑客扱いされた」(64歳会社役員)との証言があった。
“客”が不安な心理状態になりやすい病院でも、カスハラ騒動が起きやすい。73歳の無職男性はこんなケースに出くわした。
「消化器系疾患で入院したのですが、この歳まで大病した経験がなかった。不安で仕方なかったので、看護師を見つけるたび“食欲がないが大丈夫か?”“この薬、副作用は?”“もっと悪い病気では?”などと質問しまくった。
独りで寝ていると不安はどんどん大きくなり夜中に何度もナースコールを押した。最初はすぐ駆けつけてくれたのですが、そのうち反応が悪くなり、つい“早く来てよ!”と怒鳴ってしまった。それ以来、よそよそしい対応になって……。きっと厄介なジジイだと思われているんでしょう。でも、こちらは心が安まらないのにどうすればいいのか」
※週刊ポスト2017年12月22日号