食事もほぼほぼ質素でいい。勿論外食は美味しいのだけど、京都の撮影でマンスリーマンションに一人暮らしした時は、少ない品数で自炊を楽しんだ。沢山あるに越した事はないのだけれど、自分だけだから2、3品の新鮮野菜で十分。万願寺とうがらしとおじゃこをサッとごま油で炒めてみたり、九条ねぎとお揚げを薄味で煮たり、地味な自炊にかえってウキウキしたものだ。

 数枚しかない洋服、品数の少ない食事。小さな幸せが見えてくる、こんなシンプルな生活をいつかしたいと憧れる。

 3か月滞在から、凄い時だと10か月滞在と、撮影で各地にお邪魔してきた私。長期の場合はホテルではなくマンスリーマンションを選ぶ。空気が入れ替えられて、炊事洗濯が出来るから。まるで妻に向いているかのような物言いだけど(笑い)。そうでもない。

 ただ、ただ人間らしい生活がしたい。そしてホテルに泊まる楽しみも、ちゃんと休みにとっておきたい。しかし、知らない地となると、誰も知り合いはいないから必然的に一人で行動する。それがなかなか心地よい。

 地元の方と話すきっかけにもなる。普段聞けない話が飛び出し実に楽しい。スッとその土地の暮らしに馴染める体質は、幼い頃親が転勤族だったからかもしれない。柔軟性、順応性は半端なく高いと思う。…多分。…多分、人並みちょい上。

 前世、粘土か水だったのではないかと思うほど形を変える事がわりと楽しい。むしろある一定の時期がきたら自分の生活場所や生き方を変えたい衝動にも駆られる。

 宝塚を退団する時も1ミリも未練はなかった。勿論、宝塚には一生感謝している。でも1度きりの人生、本気で取り組めることなんて2、3度が限界かと。だから私の好奇心はやっぱりとまらない。色んな人と関わり、刺激を頂き、自分の伸びたい方向に思い切り枝を伸ばし、出来るならそこに実をつけたい。まさに他人様から刺激を頂く心の温活だ。

 さぁ、この冬は、どんな温かい思い出を作れるのだろう? 先ずは、お気に入りのタートルネックで、お鍋でも食べにいきますか!

■撮影/渡辺達生

※女性セブン2018年1月1日号

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