(1)1日は本業で始まり、副業で終われる勤め先を探す

「労働基準法では、1日8時間を超えて働いた労働時間に対して、会社は125%の残業代を払わなければならないと定められています。

 労働時間は会社単位ではなく、人単位でカウントすることになっているので、例えば、本業の会社の出勤前にコンビニで2時間の早朝アルバイトをした場合、本業の会社でいつも通り8時間働くと、2時間分が残業になってしまい本業の会社が125%の割増賃金を支払わなければならなくなります。これは会社の人件費増につながるため、いい顔はされないでしょう」

(2)1日9時間以上のインターバルと週1日の完全休日を確保する

「『睡眠不足で仕事に身が入っていないんじゃないか?』と、副業や兼業のせいにされたとき、会社からの疑いを晴らすためには、具体的に『違う』と言えることが重要です。

 働き方改革の推進策のひとつに、勤務終了後から次の勤務までに9時間以上の働かない時間を設定する『勤務間インターバル制度』を導入した会社に助成金を支給する制度があります。これを目安に最低でも9時間以上のインターバルを設けるとよいでしょう。

 一般的に妥当と考えられている8時間睡眠に、出勤前後の身支度2時間、行き帰りの通勤時間2時間を加えた12時間のインターバルがあれば、なおさら説得力が増します。本業の就業時間が8時間労働プラス1時間休憩で9時間拘束の場合、副業・兼業に割ける時間は3時間未満になります。

 それが難しい場合は、1日はしっかり休んでいるといえるように、労働基準法で定める週1日、4週4日の法定休日を目安に、週1日はまったく働かない休日を確保するとよいでししょう。週末や休日に特化した副業で1日がダブルワークで長時間労働にならないような働き方も賢明です」

(3)趣味や娯楽の延長か、顧客層が異なる同業種で探す

「副業をいち早く解禁したロート製薬で、最も多かったのはドラッグストア。理由は「一般消費者の声を聴いて本業のヒントにつながる」というもの。会社にしてみれば、本来、会社がコストをかけて行うOJTや市場調査を従業員が副業でこなしてくれているようなものなので、メリット感が高く、上司ウケもよいのでしょう。

 一方、会社が最も恐れるのが、情報漏洩。そのため、スキルが生かせるからといって、顧客層が同じ競業会社を副業・兼業先に選んでしまうと、それだけで不審の目が注がれます。

 情報漏洩が疑われにくい副業先が、趣味や娯楽の延長です。例えば、体を鍛えるのが趣味の人がトレーナーとしてスポーツジムで働くなど。働いている感を与えにくいので、長時間労働による健康障害の疑いもかけられにくいといえます。

 本業との両立がしやすく求人も多いのが、いわゆる水商売です。しかし、違法な仕事ではありませんが会社ウケは非常に悪い仕事です。

 例えば、『この前、飲みに行ったら、お宅の〇〇さんと会ったよ』と取引先から言われたことを、『会社の信用を傷つけた』と感じる人が多いからです。この程度であれば、もし裁判で争っても、会社の信用失墜と認められる可能性はとても低いですが、水商売OKと会社側が表明していない限り、避けたほうが無難です」

関連記事

トピックス

デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
【白鵬氏が九州場所に姿を見せるのか】元弟子の草野が「義ノ富士」に改名し、「鵬」よりも「富士」を選んだことに危機感を抱いた可能性 「協会幹部は朝青龍の前例もあるだけにピリピリムード」と関係者
【白鵬氏が九州場所に姿を見せるのか】元弟子の草野が「義ノ富士」に改名し、「鵬」よりも「富士」を選んだことに危機感を抱いた可能性 「協会幹部は朝青龍の前例もあるだけにピリピリムード」と関係者
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン
維新に新たな公金還流疑惑(左から吉村洋文・代表、藤田文武・共同代表/時事通信フォト)
【スクープ!新たな公金還流疑惑】藤田文武・共同代表ほか「維新の会」議員が党広報局長の“身内のデザイン会社”に約948万円を支出、うち約310万円が公金 党本部は「還流にはあたらない」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《ほっそりスタイルに》“ラブホ通い詰め”報道の前橋・小川晶市長のSNSに“異変”…支援団体幹部は「俺はこれから逆襲すべきだと思ってる」
NEWSポストセブン
東京・国立駅
《積水10億円解体マンションがついに更地に》現場責任者が“涙ながらの謝罪行脚” 解体の裏側と住民たちの本音「いつできるんだろうね」と楽しみにしていたくらい
NEWSポストセブン
今季のナ・リーグ最優秀選手(MVP)に満票で選出され史上初の快挙を成し遂げた大谷翔平、妻の真美子さん(時事通信フォト)
《なぜ真美子さんにキスしないのか》大谷翔平、MVP受賞の瞬間に見せた動きに海外ファンが違和感を持つ理由【海外メディアが指摘】
NEWSポストセブン
柄本時生と前妻・入来茉里(左/公式YouTubeチャンネルより、右/Instagramより)
《さとうほなみと再婚》前妻・入来茉里は離婚後に卵子凍結を公表…柄本時生の活躍の裏で抱えていた“複雑な感情” 久々のグラビア挑戦の背景
NEWSポストセブン