宇宙で一番になるため、地元の南部鉄器で「羽釜」を作り(!)、うまい水も欠かせないからと地域の名水「仙人秘水」を求めて「水汲むぞ~!」と大張り切り。そしてついに「実ったぞ~」と稲刈りをする。すると、ロックバンドKISSみたいなメイクで海賊みたいな恰好をした芸人ゴー☆ジャスが、この米を宇宙に届けたいと宇宙船で出発すると宣言。その宇宙船こそが、あぜ道に駐車していた軽トラックだった…って、どんなオチなんですか。しかも、宇宙に旅立った軽トラ型宇宙船にはさらなるトホホオチが。
この他にも、TOKIOは『ふくしまプライド』シリーズ「お米篇」で、ふくしまの米をアピール。稲穂に囲まれた城島は「努力がコメられている」と元気よくダジャレを言ってる。浅田真央も『新潟コシヒカリ』で「まおむすび」を発表したりもした。
これらお米CMに共通しているのは、若い人にアピールしたいという熱烈な思いだ。さらには地域や米作りに関わる人たちを知ってほしいという願い。芝居仕立て、コメディ仕立てになっていても、ミニドキュメンタリーみたいである。長く「コメ離れ」が言われる中で、「そういえば自分もあんまり米食べなくなったかな~」とちょっと加害者意識がある視聴者には、こうした明るいCMはぐっとくるはず。押し付けすぎず、ふざけすぎず、米を愛する姿勢を元気よく見せるCMタレントは、好感度アップ間違いなしだ。
今年は40年にも及ぶ日本の「減反政策」が廃止され、米の価格がどうなるか注目されている。それを見据えてのCM強化だとしたら、まだまだお米CMから目が離せない。タレントの「実質好感度」の指標になる。