「反論すれば低俗な争いとなり、善光寺にも信徒さんにも迷惑をかけるからです。私を陥れた人たちの正体は分かっています。私を失脚させようとしているグループがいる。その人たちが、私の差別発言やセクハラ発言をでっち上げて『昇堂自粛』に追い込んだのです」
善光寺内の権力闘争の一部として出た“デマ”だったと主張するのである。
昇堂は果たしたものの、辞任を求める声が上がっており、小松貫主は「まずは私の名誉を回復していきたい」と降りるつもりはない。
善光寺は「一生に一度は善光寺参り」といわれるほど、全国に多くのファンを持つ。ドロ沼の内部抗争が長引くことは誰のためにもならない。
●取材・文/伊藤博敏(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2018年2月9日号