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親同士の婚活増加背景、上司による結婚の世話はセクハラだから

親同士の婚活が増加した背景とは?

 かつての日本社会は、ほぼ全員が結婚する「皆婚社会」を誇り、生涯未婚率(50才時点での未婚率)は1990年まで5%前後で推移した。

 しかし2015年の国勢調査の結果で生涯未婚率は男性23.4%、女性14.1%と過去最高を記録した。2030年には男性の3人に1人、女性の4人に1人が未婚との予測もある。こうした状況に危機感を募らせているのが、親の世代だ。

 婚活支援サービスをするパートナーエージェントが結婚適齢期の未婚の子供を持つ親1423人に行ったアンケートでは、59.2%が結婚を望む一方、結婚してほしくないと答えた親は0.4%。

 結婚を望む親に理由を尋ねると「子供の幸せのため」がトップ。「子供の生活の安定(経済面・健康面)」、「孫の顔が見たいから」が続いた。

 こうした希望に沿う形で近年、親向けの婚活サービスが活発になった。代理婚活をサポートする「良縁親の会」は2005年から始めた親のお見合いをこれまで348回開催し、参加人数は延べ2万6724人。多い時は1度に200人を超える親が参加する。同会代表理事の脇坂章司さんが指摘する。

「最初は『親離れしない子供と、子離れしない親の会か!』と批判されましたが、今では全国規模で親のお見合いを開催しています。悩んでいるのは母親が多く、子供にそれとなく『そろそろ結婚したら?』と聞いても『わかってる、わかってる』との空返事でプイと横を向かれるとの声が多い。昔なら会社の上司が結婚の世話をしたけど、今はセクハラやパワハラとされるし、お節介な近所のおばさんや親戚もほぼいなくなった。それで“私がどうにかしなくちゃ”と参加する親が多い」

 実際は子供の「了解」を得て参加するケースが多い。お見合い会開催後のフォローはしていないが、参加者の2~3%が結婚に至っているのではと脇坂さんは推測する。

 注意すべきは、親の熱意と子供の気持ちが合致しないケースが少なくないことだ。

「今の女性は仕事にやりがいがあり、自分の生活レベルを落としてまで結婚しようとは思いません。結婚したいけど仕事を続けることが条件だったり、相手にもそれなりの地位を求めます。男性も同様に、無理してまで結婚を求めてはいません」(脇坂さん)

※女性セブン2018年2月22日号

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