2011年に東日本大震災が発生すると、消費電力の小さなLED照明の需要は急拡大し、アイリスオーヤマ製のLED照明は大ヒットした。ここから一気に“家電メーカー”としての存在感が増していく。2口型のIHコンロや低価格ながらも吸引力に優れたスティック型の掃除機、銘柄別に炊き分けのできる炊飯器など、小型家電でヒットを連発。家電評論家の戸井田園子さんはアイリス製品の性能の高さを絶賛する。
「私がおすすめするのは布団乾燥機。従来のものは掛け布団と敷き布団の間にマットを差し込む構造で、使用後にマットをたたんだりと面倒が多かった。そこにマットレスタイプが登場してヒットしていたが、サイズが大きくて価格も高い。そこでアイリスは機能を絞り込んで1万4000円程度の低価格のマットレス乾燥機を実現させて大ヒットさせました」
そして2017年、大山社長が「家電のゴール」と語り、これまで大手しか手がけてこなかった冷蔵庫、洗濯機、エアコンの大型白物家電へ本格参入した。その第1弾がエアコンだった。
このチャレンジは家電業界から大きな注目を集めている。
※女性セブン2018年3月1日号