国内

国家の大問題が「モリカケ」って蕎麦屋じゃないんだから…

元参議院議員・筆坂秀世氏

 時代の変化の中で日本語は変化していく。そんなことを理解しつつも気になってしまう若者たちの言葉遣いの数々。「今どきの若者は……」なんて言い出せば、嫌な顔をされるのは分かっている。けれど、声を上げて主張せずにはいられない。時代遅れと笑われても構わない──嫌なものは嫌だと声を上げた元参議院議員・筆坂秀世氏(70歳)の熱い主張を聞こう。

 * * *
 朝日や産経をはじめ、新聞やテレビが森友学園問題と加計学園問題を合わせて「モリカケ」とカタカナにして報じている。俺はそもそも略語が嫌いで、ミスド(ミスタードーナツ)だってそういう名前の会社があるのかって思ってたくらいなんだから、モリカケなんて初めて聞いたときは何のことかわからなかったよ。

 森友学園も加計学園も、国民の税金に関わる大きな問題です。それをモリカケって蕎麦屋みたいな名前にすると、問題が軽く見えてしまう。誰が言い出したのか知らないが、問題を矮小化させようとする意図すら勘ぐっちゃうね。

 要するに政治も企業も、若者思考に乗っかりすぎなんだよ。新聞も週刊誌もね。略語には世の中を軽くする風潮がある。報道まで乗っかって略語を使っているようじゃ、軽佻浮薄(けいちょうふはく)の極み。そうしているうちに物事の本質がぼやけて、国民も“モリカケ問題ってなんだっけ”って忘れていくよ。

※週刊ポスト2018年3月23・30日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
将棋界で「中年の星」と呼ばれた棋士・青野照市九段
「その日一日負けが込んでも、最後の一局は必ず勝て」将棋の世界で50年生きた“中年の星”青野照市九段が語る「負け続けない人の思考法」
NEWSポストセブン
東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
「鳥型サブレー大図鑑」というWebサイトで発信を続ける高橋和也さん
【集めた数は3468種類】全国から「鳥型のサブレー」だけを集める男性が明かした収集のきっかけとなった“一枚”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン