「その主な原因は3つある。1つ目は、2005年に標高を測定した際には、GPSなどの最先端の測量技術を使用し、測量の精度が目に見えて向上したこと。2つ目は、頂上に積もっていた氷雪の厚さと関係がある。チョモランマの頂上の氷雪の厚さは気候によって大きく変化する。8844.43メートルという数字はチョモランマ岩石面の標高で、氷雪の厚さは含まれておらず、チョモランマ自体の高さといえる。3つ目は、チョモランマ地区は1975年から2005年の間に起こった地殻活動により標高に変化が生じたこと」
このようななか、米紙「ニューヨーク・タイムズ」は元ネパール登山協会会長の発言として、「中国側はこれまで主張してきたチョモランマの標高である8844.43メートルを訂正してきた」と報じた。これについて、中国側は反発しており、新華社電は同局責任者の話として「中国政府は2007年から主張してきた8844.43メートルを訂正した覚えはない」と強く否定している。
このため、論争に決着をつけるため、ネパール側は年内に再計測する予定で、ネット上では「中国が意地を張り続けたおかげで、ネパールは無駄な労力を使わなければならなくなった」や「標高については諸説あり、厳密には地殻変動などの影響によって標高は年々変動していると考えられている」などとの意見がみられている。