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官邸に今必要なのは「安倍昭恵氏専用危機管理室」?

永田町は昭恵氏の動向に戦々恐々

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、これだけの騒動にもわれ関せずの安倍昭恵氏を分析。

 * * *
 今、日本中で、最もその動向に注目が集まっている女性といえば、安倍昭恵首相夫人だろう。そんな彼女のイメージを数々の報道からまとめると、積極的に表に出て行く天真爛漫な善意の人。彼女を知っている人や彼女と一緒に活動したことのある人たちに聞いても、おおよその印象は気さくで飾らない人柄というものだ。安倍首相もそんな妻の生き方を尊重していると公言している。

 ところが政府や自民党は、その動向に神経をとがらせている。自身のフェイスブックで「野党のバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変ですね」という投稿に、「いいね!」ボタンを押して物議を醸したり、愛知県の福祉イベントに登壇し、立憲民主党の福山幹事長から、「公の場に出て講演されるなら国会にも」と言われてしまったり、昭恵氏から友達申請を受け取った葛飾区議とのやり取りが取り上げられたりと、話題には事欠かないからだ。

 これらはすべて森友学園問題で、野党が昭恵夫人の国会招致を要求している最中のこと。そのため自民党からは「昭恵氏は慎重にも慎重を」という懸念の声が聞こえ、政権擁護派の産経新聞までもが、「僭越ながら、行動を自粛されてはいかが?」という記事を出したほどだ。意見したくなる気もわかるが、みんなが昭恵氏の言動をそこまでいさめようとするのはなぜか? その理由を彼女のイメージである「善意の人」と「天真爛漫」というキーワードから考えてみよう。

 まずは善意に潜むリスクだ。この善意というのはなかなかのくせ者。善意の人は、プラス思考やポジティブ思考で善意を行うため、自分の善意がマイナスを引き起こす可能性など予想もしない。だから、その先に潜んでいる危険に気がつかず、時に思いもよらない結果を生むことがある。これを「善意のリスク」という。

 例えば昨年起きたメキシコ地震では、がれきの下に閉じ込められた犠牲者を救出しようと、多くのボランティアが参加した。ところが、彼らには災害援助の知識がない。そのため、がれきが崩れ現場が混乱する危険や、彼らの不注意で建物が倒壊する危険が生じたという。これが善意のリスクである。

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