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日本人はいつから「裸は恥ずかしい」と思うようになったか

女心とともに下着も進化してきた(時事通信フォト)

 なぜ、女性は乳首を必死に隠すのか──その謎を語る上で欠かせないのが、「羞恥心」の芽生えである。実は日本人が「裸は恥ずかしい」と考えるようになったのは約150年前と、意外にもその歴史は浅い。おっぱい評論家の杜哲哉氏がその歴史を解説する。

「1853年(嘉永6年)にペリーの“黒船来航”があるまで、日本人に裸への羞恥心は少なく、公衆浴場では男女が堂々と混浴していました。しかし、これを西洋人らは“品位に欠ける”と批判し、その影響で混浴禁止令が出された。そこから日本人にも裸への羞恥心が芽生え、意識改革が起きたのです」

 こうして女性の乳房や乳首は隠されるようになり、その存在は徐々に性的シンボルになっていく。さらに戦後の洋装普及とともに一般化したブラジャーの登場により、乳房や乳首の秘匿性はさらに高まる。

「洋装化でブラジャーが不可欠なものになりましたが、当時はまだ市販商品がほとんどなく、洋装誌には“ブラジア(ブラジャー)パッドの作り方”という記事が載るほどでした。手作りブラは針金を渦巻き状に成型して、先端には乳首をカパッとはめるスペースがあった。この頃にはすでに乳首は“特別に隠すもの”という意識があったのだと思います」

 その後、1949年に和江商事(現・ワコール)がブラパッドを発売し、1955年頃には一般女性のほとんどが着用するようになる。

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