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がん誤診は案外多い、がん発見プロセスと判断方法を知るべし

何重の検査を経ても「陰性」にならないことがある

 がんと診断され、闘病生活を続けた数年後、突然病院から「本当はがんではありませんでした」と告げられる──。そんな悲惨な“誤診がん”の被害者が、実は少なくない。

 13年連続でがん死亡率が全国最下位で、罹患率も全国平均より高い青森県が県内10町村で2011年度にがん検診者を対象に実施した調査によると、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの検診を受診した計2万1316人のうち、1720人ががんでないのに「要精密検査」と判定されていた。受診者の12人に1人(約8%)が偽陽性の判定を受けていたことになる。

 そもそも、なぜ誤診してしまうのか。一般的ながんの発見プロセスは以下の通りである。

(1)臨床医(担当医)による問診や診察(自治体や会社などのがん検診も含む)。

(2)「要精密検査」と判定されたら、血液検査や内視鏡検査、必要ならCTやMRIなどの画像検査を実施。

(3)がんの可能性が疑われたり、腫瘍が良性か悪性か判断がつかない場合、病変の一部を切除する生体検査(生検)で組織を採取し、病理医が顕微鏡で観察する病理検査を行なって評価する(消化器系のがんの場合、5段階のステージ評価で判定)。

(4)担当医が患者に結果を伝える。ステージ4や5であれば、ほぼ間違いなくがんだとされるが、それより低い場合は時間をおいて再検査をする。

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