内視鏡で検査ができる胃がんは判定が簡単かというと、そうでもない。佐藤まさひでクリニックの佐藤雅英院長はこう言う。
「先月も、胃内視鏡で調べて病変があり、早期胃がんの疑いがあると考えて病理検査に回した例が2例ありましたが、結果は腺腫(良性の病変)でした。膵臓がんなどはここから急激に進行することがありますが、胃がんは年に2~3mmしか成長しないので経過を見て再検査するしかない。
消化器系の内視鏡検査の場合、腸は拡大すれば表面構造で捉えやすいが、胃の場合は表面構造で判断がつきにくいタイプもある。胃がんのほうが内視鏡による診断は難しく、間違いやすいと言えます」
※週刊ポスト2018年6月1日号