突発的な大ニュースをいち早く伝えるために、朝夕刊の新聞とは別に臨時で発行される「号外」。各社で発行の判断基準は異なるが、傾向としては、オリンピックで日本人が金メダルを獲得した時、日本人がノーベル賞を受賞した時などは、ほぼ号外が発行されるようだ。皇室関係の大きなニュースも号外になることが多い。
では、号外発行が決まってから誰が原稿を書き、配布までどのような人が関わるのだろうか。
「事案に応じてそれぞれの出稿部門が原稿執筆を担当し、通常の朝夕刊と同様、編集部門による編集作業、校閲部門によるチェックを経て印刷に回しています。概ね、事案発生から2時間程度で発行します。街頭で配布するのは弊社社員です。東京本社の場合は通常、JR東京駅丸の内北口、JR新橋駅前のSL広場をメインにしています」(毎日新聞社社長室広報担当)
号外はとりわけ速報性が重視される。読売新聞の場合は、号外の発行が決まると、複数の記者から送られてくる情報を原稿に取りまとめると同時に、編集局内で写真の選定、グラフの作成などを短時間のうちに行なうという。
「出来上がった紙面データを印刷工場に送信し、刷り上がった号外を社員らが主要駅などの場所に運び、配ります」(読売新聞グループ本社広報部)
東京本社内に印刷工場を持つ朝日新聞の場合は、配布場所が近場であれば、社員が号外を持ってタクシーで向かう。