だからといって最初からあきらめる必要はないという。
「田舎暮らしのリスクを小さくするには、ゆかりのある土地を選ぶのがいいでしょう。地方出身なら生まれ育った土地、あるいは父母の出身地などに引っ越せば、親戚に相談したり、困った時に手助けが受けられたりする。
加えて、持ち家は売らずに賃貸に出せば、家賃収入で田舎の広い旧家や農地を安く借りられることもある。うまくいけば退職金など老後の蓄えを減らさずにすみます。
子供の本音は田舎のログハウスを残されても困る。それなら田舎では借家でいいでしょう。そしていよいよ介護が必要になった2度目の引っ越しの時に、都会の自宅を売って老人ホームに入居する資金にするわけです」(同前)
都会に資産を残したまま借家暮らしをするのが、賢明な「田園生活」というわけだ。
※週刊ポスト2018年6月22日号