ライフ

カレーの常温保存は危険 温め直しても菌は死滅せず

カレーやシチューの室温保存は危険(写真/アフロ)

 食中毒の主な原因は「ウイルス」と「細菌」だ。ウイルスによる食中毒が多いのが冬なのに対し、6~9月は、細菌による食中毒が多いという。

「食中毒を引き起こす細菌は主に、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌など。いずれも高温多湿の環境で増殖します」

 と話すのは、管理栄養士の大石みどりさんだ。食中毒菌がつくのを防ぐには、調理や保存する時だけでなく、買い物の時点から注意が必要となる。

「肉や魚などの生鮮食品、冷凍食品は買い物の最後にし、少しでも長く冷やしておく工夫を。また、肉や魚の汁が他の食品につかないよう、それぞれをビニール袋などに入れてから保冷バッグに入れること。そして、持ち帰ったらすぐ、冷蔵庫で保管を。冷凍する場合は、食材の表面の水気を拭き、1回で使う分ずつラップに包んで保存袋に入れましょう」(大石さん)

 調理中は生の部分が残らないようしっかりと加熱し、余分な水分はできるだけ拭き取るか、出さないようにすること。さらに、冷蔵庫内の汚れも、食中毒の原因になると、家事代行CaSyのキャスト・渡辺めぐみさんは言う。

「冷蔵庫内の汚れには菌が潜んでいます。ほかの食材につかないよう、こまめに掃除し、冷気の循環を妨げないよう、詰め込みすぎないようにして。収納容量は7割程度にとどめるのがおすすめです」(渡辺さん)

 もちろん、調理前に手を洗い、まな板や包丁などの調理器具は熱湯消毒、たわしやスポンジ、布巾の煮沸消毒も忘れずに。

 また、カレーやシチューなどを、鍋に入れたまま室温に置いておくのは危険だ。

「煮込むと熱に弱い菌は死滅しますが、熱に強いウェルシュ菌が残ります。この菌は、45℃以下になると急増。一度発生すると温め直しても死滅しません。2時間以内に20℃以下に急冷することが大切です」(大石さん)

 傷みやすいじゃがいもやにんじんを除いてから、ラップを敷いた密閉容器に入れ、粗熱がとれたら、ラップでくるみ、冷蔵または冷凍するのがおすすめだ。

※女性セブン2018年7月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン