国内

財務省次官人事を巡る「官邸vs霞が関」綱引きの腐臭

混迷人事の原因を作った麻生氏(時事通信フォト)

 森友学園問題やセクハラ問題など、財務省を中心とした一連の霞が関をめぐるスキャンダルは、長くこの国を動かしてきた「官僚政治」の終焉を印象づけた。安倍官邸の一強支配により、権力も権威も失った中央官庁は今、どのように変質しようとしているのか。加計問題を追及した『悪だくみ』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した森功氏が、霞が関で始まった新たな権力闘争の内幕をレポートする。(文中敬称略)

 * * *
 かつて「大蔵一家」と呼ばれ、国家の舵取りをしてきた自負のある財務省には、OBを含めた結束力がいまだ残っているという。半面、内心では、安倍政権を守るため、無理筋を重ねてきた者に対する不満も燻る。

 森友学園の土地取引は言うまでもないが、ここまで次官人事が迷走を極めた元凶のセクハラ問題対応についても、省内には相当なフラストレーションがたまり、疑心暗鬼が渦巻いている。

 女性記者に対するセクハラを週刊新潮が報じたのは4月12日。当初、事務次官の福田淳一本人が「セクハラの事実はない」と言い張り、財務大臣の麻生太郎も「更迭しない」と突っぱねた。が、当人が女性記者をバーで口説いていた生々しい音声データが公表されるや、財務省は防戦一方になる。

 その対応でとりわけ酷かったのが、顧問弁護士に被害女性の聞き取り調査を依頼した一件だ。あろうことか、財務省では、セクハラ被害者に名乗り出るよう要請した。

「名乗り出なかったら、被害女性はセクハラ認定されないんですか」

関連記事

トピックス

交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
イエローキャブの筆頭格として活躍したかとうれいこ
【生放送中に寝たことも】かとうれいこが語るイエローキャブ時代 忙しすぎて「移動の車で寝ていた」
NEWSポストセブン
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン