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2018.08.05 16:00  週刊ポスト

稲川淳二 「幽霊の話なのに怪談を語ると生きている実感」

「怪談ナイト」は26年目を迎えた(撮影/江森康之)

 夏の風物詩としてすっかり定着した「稲川淳二の怪談ナイト」は、今回で26回目となる。全国ツアー初日、7月14日の宇都宮市文化会館公演では、交通渋滞で予定より40分遅れて楽屋入りし、急いで打ち合わせをした稲川。26年の付き合いになるプロデューサーとは、あうんの呼吸で話が進んだ。

 取材のために楽屋をお邪魔すると、稲川自身は、本番直前にもかかわらず、「いろいろなものを収集するのが好きで、今日履いているような下駄が家にいっぱいあるんですよ。けん玉は250個以上で、双眼鏡やブルーボトルもありますよ」と気さくに話す。

 今年は北海道から沖縄まで、54公演の全国ツアーを敢行。11月の千秋楽まで、満載の演出機材を積んだ黄色い大型トラックが全国を回る(フルセットが飾れない小ホール公演を除く)。

 毎夏、ツアーが終わるとすぐ、翌年の準備に入る。語る怪談は、どこにでもありそうな身近な怖い話。全国にみずから足を運び、地元の人に聞いた話を元に再取材して、茨城県にある工房で怪談を創作する。

「実際に取材に行って集めた“話の破片”を繋ぎ合わせ、私の推理を加えてひとつの怪談を完成させます」

 今年は神秘的な洋館セットが独自の世界観を生み出す。稲川のトークに引き込まれ、いつの間にか情景が浮かんでくる。

「怪談を語っていると、生きている実感がするんですよ。幽霊の話をしているのに変ですけどね(笑い)」

●いながわ・じゅんじ/1947年、東京都生まれ。怪談家。桑沢デザイン研究所卒業後、工業デザイナーとして活動。1976年にラジオ番組『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)のパーソナリティを務め、番組内で披露した怪談が評判となる。1980年代はバラエティ番組で活躍したが、1993年から怪談ライブ『稲川淳二の怪談ナイト』に専念。26年目を迎えた今年は、46会場54公演の全国ツアーを開催中

■取材・文/戸田梨恵

※週刊ポスト2018年8月10日号

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