芸能

犯罪加害者の父熱演の佐藤浩市 親心を感じさせる撮影の裏話

「父親」を語った

 わが子が殺人の罪に問われた時に親としてどう受け止めるのか──。映画『友罪』に続き、佐藤浩市は9月21日放送のドラマ『Aではない君と』(テレビ東京系)で再び薬丸岳原作の作品に出演して、加害者になった子供の父を演じている。

「加害者の父という立場は共通していますが、映画では贖罪という言葉に自分の隠れ場を見つけて逃げ込んだ父、ドラマでは打ちのめされながらも息子と向き合い続け、息子が犯した死体遺棄事件やこの先背負う人生からも逃げないことを覚悟した父として、役と向き合いました」

◆長男も俳優になった

 佐藤も息子を持つ父として、男親と子供の関係性について語る。

「無防備なくらい子供に向き合える母親と、父親は違うと思うんです。父親は愛を注ぐ一方で、家族のあり方や自分の社会的な役割などを考えてしまうもの。ドラマでは中学生の息子が犯した罪を前に、“子供の思考”を理解できていたのかを自問する。そして、理解しているつもりができてはいなかったとわかり愕然とする。これが親子だし、このドラマが持つ深さかなと感じますね」

 自身も演じながら、父としてのあり方を自らに問い直したという。

「よかれと思って親は行動するけれど、どこか子供の自尊心を無視している場合もあったかもしれない。そうした反省は子供が大きくなってから気付くこともいっぱいある。実の息子がこの作品をどう観るかなという思いはあります。まぁ、ウチはもう同業者だから“親父はこのシーンをどういう想いの中で演じたのかな”と観ちゃうんでしょうけれど」

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン