ライフ

アウトドア市場が好調で女子キャンプも浸透、手軽に始める技

水場が遠いキャンプ場であると便利なジャグ(撮影/Camper_20thさん)

 2017年の国内アウトドア関連市場は、前年比約103%(矢野経済研究所調べ)と好調で、キャンプなどのアウトドアレジャーが注目されている。

 そのきっかけとなったのは、登山ブーム。2007年に刊行された通称『ミシュランガイド』で、高尾山が観光地部門の三つ星を獲得。2013年には富士山が世界遺産に登録され、登山人口が急激に増えたのだ。

「登山までしなくても、外で食事や宿泊を楽しめる気軽なアウトドアとして今、キャンプが女性にも浸透しています。これは、キャンプ道具が高機能化し、軽くて丈夫で、組み立てやすくなったからです」

 と話してくれたのは、キャンプコーディネーターのこいしゆうかさん。かつては、「キャンプ=重装備」というイメージだったが、最近では女性が道具一式をリュックに詰めて、自転車や電車で持ち運べるほど軽量化している。

「キャンプはアレンジ自在な手軽なレジャー。ちょっとした不便を試行錯誤で乗り越えた後の達成感は、やみつきになりますよ」(こいしさん)

 女子だけのキャンプというと、若い子ばかりだと思いきや、そうでもないようだ。

「仲間と達成感を味わうために始めたという50~60代も多いですよ」

 と、アウトドアライターの松村由美子さんが解説する。

「最近のキャンプ場は、水回りなどが清潔に整備されており、近くに温泉設備があるところも多いので、旅館に泊まるより、リーズナブルに出かけられます。温泉を楽しみがてら、1人で訪れる“ソロキャンパー”も増えています」(松村さん)

 しかし、始めるのにネックになるのが道具だ。事前に揃えるものが多そうだが…。

「最初は家にあるものを代用すればいいんです。アウトドア用のバーナーがなくても、カセットコンロでOK。それもなければ、たき火でだって料理はできますし、石でかまどを作ることだってできる。その場にあるものを使って創意工夫をすることもキャンプの醍醐味だと思います」(前出・こいしさん)

 時短料理や節約技、保存技術に長けた主婦こそ、キャンプでも大活躍できるのだ。

「キャンプにたき火は欠かせません。暖かいし、料理もできるし、何より見ていて癒されます。拾った枝より、有料でも薪を使った方が、火が長持ちしますよ」(こいしさん)

 キャリーバッグで各地を巡る女子キャンパー・もりふうみさん。キャンプでは、家では作れない料理にこだわっている。

「鶏の丸焼きを、たき火でじっくり焼いて作ります。4時間かかりますが、皮はパリパリ、中の肉はしっとりで絶品」(もりさん)

 できあがるまでに流れるゆったりとした時間もごちそうに。さらに、キャンプ好きな女性たちが、キャンプを快適に楽しむためのヒントを教えてくれた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO
《国分太一コンプラ違反で解散のTOKIO》山田美保子さんが31年間の活動を振り返る「語り尽くせぬ思い出と感謝がありました」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン