まずは客の入りを確認すべく金曜夜の東京・有楽町店を訪問。サラリーマン客などを中心に満席で、入口の案内ディスプレイには「入店待ち9組」と表示されている。また、近隣の神田店に「空席あり」との表示。そのためか店頭で待っている客は多くない。じつはネット予約の「EPARK」という仕組みを使えば、順番待ちの受付もできる。
念のため、日曜夕刻にも有楽町店に再度訪問。土日祝日は4時からの営業で、筆者が店に着いた時は5時を過ぎていたが、待つことなく入店できた。そうはいっても5時半を過ぎるころには、満席の状態に。いつの間にか案内ディスプレイの待ち組数は10組を超えていた。驚いたことに、金曜と違って日曜の客のほとんどが若い世代。女性だけのグループも4,5組と多く見られた。店頭で待っていた客も女性2人だった。
こうして都心部の店舗を訪れてみると、週末の書き入れ時ということもあってか、客の入りや回転率は上々。既存店の来客数が右肩下がりとなっているのは、平日の晩に会社の飲み会などがめっきり減り、地元飲食店での“ちょい飲み”や自宅飲みなどで居酒屋を利用しなくなったサラリーマンが増えたせいもあるだろう。
では、肝心の値上げの反応はどうか。カウンター席に座っていた女性2人客は初めての来店なのか、山盛りのキャベツやサラダ、焼き鳥数品を前にして驚きの表情。
「キャベツやサラダの量が多すぎるよね。いくら単価が安いからって、これだけでお腹いっぱいになっちゃう。キャベツやサラダ、一品料理は少量でいいから100円にしてほしい!」
などと感想を口にしていた。おまけに、最後にデザートで注文したアイスも、「一口サイズで安ければいいのにね~」との声。値上げをしたことよりも、均一価格メニューの損得勘定に熱心な様子だった。