「結果を真摯に受け止めております。現在、次期新型車の開発中で、安全性能含め様々な領域について改善を図っております」(フィアットの販売元であるFCAジャパン広報部)
「安全性能の客観的評価として理解しております」(スズキ広報部)
ランキング下位に軽自動車や、小型の乗用車が多いことについては次のような理由もあるという。
「サイズの制限が厳しい軽自動車は、車体が普通車に比べて小さく軽くなってしまうので、NASVAが行っているような“普通車と同じ条件での衝突試験”を行なうとどうしても見劣りする結果が出てしまう。
軽自動車の魅力は『低価格』で『燃費がいい』ということ。そのメリットを残そうと思ったら、重量のある高強度素材は使いにくくなる」(ある自動車メーカーの開発担当者)
◆「事故を避ける技術」の評価は?
異彩を放つのが、軽自動車で1位、全体でも12位の「N-BOX」(ホンダ)だ。自動車に詳しいジャーナリストの福田俊之氏がいう。
「もともとホンダは衝突安全ボディの設計で他社に遅れをとっていたが、他社の技術者を引き抜くなどの挽回策で2000年代に安全技術が飛躍的に向上した。また、ホンダは“普通車と差をつけない”として、フレームの構造を限りなく普通車に近づけている。その分、新車で約140万円からと軽自動車としては比較的値段が高い」