ロシア新聞社によると、ロシア極東部ハバロフスク・クリィのいくつかの村の住民たちが、住宅近くの樹木や自家栽培の野菜と果物が黄色から白に変色し、枯死してしまう現象が続いていることに気づいた。ロシアの専門家が現地調査を行った後、土地を借りた近隣の中国人の農場がロシアで禁止された中国製の除草剤を使用していたことが原因だと指摘したというのだ。
ある地元住民はロシア新聞社に対して、通常の半分以下の日数で収穫されるトマトが化学肥料漬けで子供の健康に悪影響を与えるのでは、と懸念するコメントを出している。
ある村では11月初旬、住民代表約150人と村長が出席した会議が開かれ、中国人農家のビニールハウスを撤去することが決定された。会議後、住民らはビニールハウスの前で抗議デモを行い、さらに撤去を求める嘆願書を上級機関に提出。中国人オーナーはこの決定を受け入れざるを得なかったという。
ロシア極東部では2013年、17人の中国人農家は使用禁止の殺虫剤、農薬、成長促進剤などを投与したとしてロシア当局に逮捕されている。それにもかかわらずここ数年、同様の事例が多くみられ、多くの中国人農家がロシアから国外追放処分を受けて、中国側に戻る例が増えているとRFAは伝えている。