企画は会議で厳選に厳選を重ねたうえで決定される。真面目に野球に取り組む回もあれば、挑戦的な回、オチャラケた回があるなど、バラエティに富んだ番組構成で登録者数も増加中だ。
「視聴者に何が刺さるかを見極めていかなくてはならない。人気があったのはプロ野球のサインの出し方の回や、渋谷でのインタビューの回でした。僕の生い立ちを話した回があったけど、あれはダメだったな(笑い)」
高木が続ける。
「僕らはグシャグシャになればいいんですよ。新しい解説者をフレッシュなりんごに例えるならば、僕らは腐りかけたりんご。ただその腐りかけたりんごでも、ミキサーにかけてジュースにすれば旨味も増して美味しくなる。つまりその人の価値はどこにあって、どう求めたらいいのかの問題なんです。そう思えば、プライドや固定観念なんか邪魔なだけ。人にはその時々で、美味しくなる方法があるんです」
常に時代の変化を敏感に察知し、恐れずに認め、挑戦していく。それが自分の価値を見出し、継続していくモチベーションに繋がる。熟考を重ねた末に導かれた答えでもある。