加えて、頻尿が1日のなかで「いつ」起きるかという観点も重要だ。医学的には頻尿は2つに分類される。「1日10回以上」の基準は、起きている時間帯での「昼間頻尿」のものだ。
睡眠時の頻尿には別の基準が用いられ、「60歳以上の高齢者だと、就寝中に3回以上起きてトイレに行く」(前出・磯谷氏)と「夜間頻尿」と見なされる。
日本排尿機能学会の調査によれば、昼間頻尿がある人は3300万人、夜間頻尿は4500万人にのぼるとされる。
夜間頻尿の場合、“夜中に起きてトイレに行く”という行為自体が、転倒などによるケガや骨折リスクを上昇させる。さらに、昼間の頻尿とはまた違う命に関わる病気との関係も指摘されているのだ。
※週刊ポスト2018年12月21日号