ビジネス

ホテル開業ラッシュに沸く京都 最新トレンドは「脱・京都」

スタイリッシュなホテル「ENSO ANGO」のBAR

 2018年、ホテルの開業ラッシュに沸いた京都──。今年も増え続ける外国人観光客をはじめ、古都の街並みや伝統文化などの魅力を最大限アピールしていきたい構えだが、意外なことに最新ホテルでは「脱・京都」を打ち出す施設も出始めたという。一体どういうことなのか。ホテル評論家の瀧澤信秋氏がレポートする。

 * * *
 京都観光の活況は相変わらずだ。市街地で目立つのがバス停の行列。スーツケースを携行する人も多い。京都市街の移動には地下鉄なども便利だが、駅から離れた人気スポットへはやはりバスの利用が定番。観光客の多さに加え、スーツケースをバス車内へ持ち込むとなれば混雑の酷さは想像に難くない。市民の足としてのバスが機能不全に陥っていることもニュースになった。

 一方で、ホテルをみると「状況は少々落ち着いてきた」と語るのは某ホテル担当者。ホテルが増えすぎたというのだ。

 京都観光の活況は訪日外国人旅行者の激増も後押ししているが、ホテルのインバウンド需要の高まりが大きなニュースとなったのは3年ほど前だろうか。ホテルプロジェクトには2~3年要することを考えると、開業相次ぐいまの状況は3年前を反映しているとも捉えることができる。詳細なデータは割愛するが、さらに今年にかけても開業予定のホテルは多い。

 フルサービスタイプの高級ホテルからリミテッドタイプのビジネスホテルに至るまで、京都のホテルでみられる傾向は“京都フィーチャー”だ。京都の伝統文化を随所に散りばめたホテルコンセプトはいまやスタンダードともいえる。高級ホテルと京都の雅はイメージしやすいが、ご当地でも競争が激化しているビジネスホテルでも京都フィーチャーは差別化戦略の要のようだ。最近開業したホテルを例にみてみよう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン