年越しや引っ越しなどの節目はもちろん、和食のシメとしても欠かせない、そば。「日本そば」という言い方もあるだけに、純国産だと思い込みがちだが、農水省によると、自給率はわずか24%にとどまる(2013年)。
その輸入そばの内訳を見ると、中国産が実に85%を占める。だが、かなりの美食家であっても、茹で上がったそばが国産か中国産かを見分けるのは至難の業だという。
「立ち食いそばや、飲食店の安価なそばは、『国産そば粉』の表示がない限り、ほとんどが中国産だと思っていい。キロ単位でいえば、国産そば粉が2000円ほどするのに対し、中国産はその4分の1以下です。国産を使っているそば店は、それなりの値段がするのは仕方ないんです」(そば店経営者)
「味」だけならまだしも、「安全性」に差があるから、心配になる。
過去には、中国由来のそば粉からは、自然界最強とされる発がん性物質「アフラトキシン」が検出されているほか、残留農薬の基準値オーバーが報告されている。ある食品商社幹部が明かす。
「そばの違反事例の多くが農薬の基準値オーバーです。私が知る限り、中国の農村部の識字率の低さがその一因です。農薬の説明書に『希釈して使うこと』と書いてあるのに意味が理解できず、薄めず原液のまま使っているのを何度も見たことがあります。
1982年に、日本でいう農協のような農業指導を行っていた『人民公社』という組織が解体され、それぞれ独学で農業経営をするようになったことが今も影響しているのではないかと思います」
※女性セブン2019年2月7日号