国内

韓国駆逐艦がやったのはレーダー照射 レーザーとの違いは?

レーダー照射問題で注目、レーダーとレーザーの違いは?(写真/アフロ)

 昨年12月、韓国海軍の駆逐艦が日本の海上自衛隊のP-1哨戒機に火器管制レーダーを数回にわたって照射したとされる事件。「レーダー」を「レーザー」と間違えている人はいないだろうか?

「レーダー」は、船や飛行機などの場所を検知する電波探知機のこと。一方、「レーザー」は、特殊な可視光線を発生させる装置を指し、レーザー光線は超遠距離まで届くとされる。

 このニュースをワイドショーなどで聞きかじった人の中には、「韓国海軍が発したのはレーザーでしょ」と言って平然としている人もいるかもしれないが、実際に話題になっているのは「レーダー」だ。防衛省・統合幕僚監部の報道官に話を聞いてみた。

「正しくは『レーダー照射』です。レーダーは電波を使って方位と距離を測定する装置で、一般に、レーダーは捜索レーダーと火器管制レーダーに大別されますが、問題になっているのは火器管制レーダーです。

 これは航空機や艦艇が標的の位置を把握し、砲弾やミサイルを発射するために使用するもので、今回、韓国海軍が友好国であるはずの日本の哨戒機に火器管制レーダーを照射したということです」(報道官)

 つまり、ミサイルなどの武器を使用する事態に陥る可能性があったわけだ。

 ちなみに、「レーザー照射」というものはあるのだろうか。

「レーザー光線を使う武器、というのは、実用化されたものとしては聞いたことがありません。ただし、陸上自衛隊の輸送ヘリコプターがレーザー照射を受け、副操縦士の左目の視力が一時的に低下したという事象が起きるなど、問題になることはあります」(報道官)

 1月21日午後、日本の防衛省は「これ以上、実務者協議を継続しても真実の究明に至らない」と、協議を打ち切る「最終見解」を発表している。

※女性セブン2019年2月7日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン