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2019.02.04 11:00  週刊ポスト

キリンビールが巻き返し成功、社長が語る戦略と組織改革

◆何かを「捨てる」勇気

──そんな中、昨年登場の「本麒麟」が大ヒット。業界としても久々に明るい話題でした。

布施:かつては「ラガー」と「一番搾り」の両面作戦で、ある年は「ラガー」の拡販に注力し、翌年は「一番搾り」の番と、継続性や一貫性がなかった。加えて、販売現場が苦しくなると、「もっと戦える武器が欲しい」と要望が入るので、それに応じて派生商品や季節限定品の乱発にもつながりました。それでは、お客様から見てキリンビールはいったい何をしたいのかわかりません。結果、販売計画の未達が続く、負のスパイラルです。

 そういうことを全部洗い出し、変革を始めたのが2017年の後半から。そこに、マーケティング部長で来てくれていた山形(光晴氏。P&Gジャパン出身)の改革がうまくはまった。私が大きな方向性を打ち出し、山形が具体的に落とし込んでいく。戦略は、何かに集中して、何かを捨てる勇気がなければいけません。

──テレビCMでは起用するタレントを変え、ビール業界の定番用語だった「コク」や「キレ」ではなく「おいしい」や「うまい」の表現を使った。市場を席巻した「本麒麟」の赤い缶デザインも大胆な戦略でした。

布施:確かに麒麟マークの入ったあの赤いパッケージは、以前のキリンだったらできなかったかもしれませんね。コーポレートカラーである赤を新ジャンルに使うのは挑戦でした。

 昨年の躍進は「本麒麟」なしにはありえませんでした。現在、家庭用ビール市場で5割のシェアを新ジャンルが占めている。言い換えれば、お客様に最も身近な商品です。ですが、「本当はビールを飲みたいけど、安いから飲んでいる」という声が多かった。そういうお客様に満足して頂く「本格的な旨さ」を追求しました。「ラガー」にも使われ、爽やかな香りと上質な苦みのあるドイツ産ヘルスブルッカーホップを一部使用し、長期低温熟成も行なっています。それがしっかりした飲み応えに繋がった。

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